初夏、居るはずのない老婆2
今夜はズルして、昔、友人の身に起きた話です。
その友人とはウチのバンドのリーダーでベースマンなので「B君」とさせてもらいます。
そのB君が中学生の頃、短期入院した事があるそうで、その時の話だそうです。
ワタシが聞いたのが高校生の時なので細かいところは記憶違いがあるかもしれません。
この話もちょうど今頃の季節のおはなし。
B君は普段深夜ラジオを聴きながら寝落ちするスタイルで就寝していたらしく、
たまたま病室に空きがなくて一人部屋だったのを良い事にイヤホンでラジオを聴きながらいつものように眠りに落ちるはずが、
いつもと違い、うつらうつらし出した頃に音が煩わしくなってイヤホンを外して静かに寝ようとしたのですが、
音が消えない⁈
と言うか、ラジオの音ではなく、部屋から物音がする。
部屋の中で?足音が している?
うっすら目を開けると誰かが居る。
自分のベッドの周りを?
・・・お婆さんが歩いている。
あまりの驚きに掛け布団の中で動悸が治まらず、寝ぼけているだけだと自分に言い聞かせるが音は止まない。
恐る恐る掛け布団から顔を出して確認すると、
やはり、
居る。
自分のベットの周りを、
ウロウロ
・・・
すると今度は部屋の入り口の戸が突然開き!
「おばぁちゃん部屋ここと違うよ〜、B君ごめんね〜」
と看護師さんの声。
入院した原因と全然違う理由で心臓止まりかけたそうです。