若い頃の怪談
若い頃、車やバイクを手に入れると仲の良い連中と、ラーメン屋に行ったり流星群を見に行ったり、夜に出掛ける事が増えました。
ご多聞に漏れず夏場になると心霊スポットと呼ばれるところを巡る友人連中も出てきます。
ワタシはわざわざそんなところに行く事は無かったのですが、
流れ星を見に山に走りに行って、
偶然霊園に差し掛かった時に友人のポケベル(時代ですね〜)が鳴り、
霊園を通り過ぎた時にまたポケベルが鳴って怖い怖いと狭い車内で三人で大騒ぎしました。
まぁ恐る恐る確認すると結局二回ともツレの会社の電話番号だったのですが、当時携帯電話を持ってる一般人などいなかったので
山を降りて駅前の公衆電話から会社(兼住宅)に電話すると「夜中の12時に会社からポケベルなんて鳴らさないよ〜」と言われて三人でビビり上がった事があります。
さて、心霊スポットにわざわざ出掛けた奴らの話に戻りますと、
人里離れた、いかにも霊の噂が出そうな山の中の古いトンネルで写真を撮っていた時に、
仲間の一人が山の方で物音が聞こえたと言い出し、そこら辺を懐中電灯で照らしていたところ、突然
「キャー」と言う女性の悲鳴が全員に聞こえ、ビビり上がって急いで山を降りたそうです。
その後、そのメンバーには別に霊障の類は無かったのです。
時は流れて現在。
最近山里に住む同僚に聞いたのですが鹿の鳴き声ってご存知でしょうか?
カン高い声で「キャー」と女性の悲鳴のように鳴くそうです・・・。
もしかしたら当時友人連中が聞いた悲鳴は鹿だったのかも知れません・・・